「価格か⁉性能か⁉外装材のことを知ると自分で既存の物件に合った選択ができるんです①」
収益物件のイメージを左右する重要な外装材・外装仕上げ。
実は、セミナーを開催するにあたり、外装材・外壁仕上げの素材や工法について、ご自身で選択できることをご存知でない大家さんが多いのではないか、、と感じました。
また普段関わらせていただいている大家さんからも
「よくわからないから業者に言われた通りにしていいのかわからない」
「性能を上げたいけど、今と同じ外装材じゃないといけないの?」
「見た目をガラリと変えたいけど何か方法はある?」
そんなお声も多数いただきました。
素材や工法の種類、メリット・デメリットを知っていただくことで、所有物件に適した外装材や外装仕上げで大家さんイメージ通りの外観にできることはもちろん、資産価値、入居率UPの改修が出来ます。
是非、お持ちの物件に適した外装材や外壁装仕上げがないかチェックしながらご確認ください♪
外装材には多くの種類があり、それぞれ機能性やデザイン性が異なります。
また、必要なメンテナンスも違ってくるため、それも考慮して選ぶことが大切です
【代表的な外装材のメリット・デメリット】
外装材には見た目や機能、用途によって特徴やメリット・デメリットがあります。
まずは数ある外装材から代表的な5つの外装材をご紹介します。
- 窯業系サイディング
セメント質原料、繊維質原料、および混和材からなる混合原料を成型、養生硬化し、防火性能に優れ、強くてしなやかな板状の外壁材。
チェックポイント♪
※サイディングの場合 サイディングの貼替及び塗替えのみ可能
【メリット】
①デザインが豊富でさまざまな色柄が選べる
②比較的価格が安く、施工性が高い
③耐火性・遮音性・耐震性に優れている
窯業系サイディングは色柄が豊富で、レンガ調やタイル調などそのまま仕上げ材になる化粧サイディングが多く揃っています。好みのデザインがない場合は、無塗装サイディングを好きな色で塗装することも可能なため、マンションの外観をこだわりたい方におすすめ。
【デメリット】
①熱を溜め込みやすい
②シーリングのメンテナンスが必要
③防水機能がなく、吸水性が高い
※注意
窯業系サイディングは熱を溜め込みやすいため、太陽熱によって表面温度が上がってしまうことがあり、目地を埋めるシーリングや、防水機能を維持するための塗装のメンテナンスが必要。
- 金属系サイディング
金属サイディングとは金属製の外壁パネルのこと
窯業サイディングの次に普及している外壁材
チェックポイント♪
※サイディングの場合 サイディングの貼替及び塗替えのみ可能
【メリット】
- 重量が軽く建物への負担が少ない
- 耐震性・断熱性・耐凍害性に優れている
- コストパフォーマンスに優れている
金属系サイディングには硬質プラスチックフォームという断熱材が使用されているため、
断熱性が高いメリットがあり、水分を吸収しにくいので凍害にも強く、寒冷地の住宅の外壁材に最適。
非常に軽く耐震性に優れ、ひび割れに強いのもメリット。
【デメリット】
①サビが発生しやすい
②へこみや傷がつきやすい
③酸性雨・塩害に弱い
※注意
金属の特性から、温度変化による変形や衝撃によるへこみが起こる場合があり
鋭いものが当たると傷がつきやすいのもデメリット。
塩害や経年劣化によるサビが発生する場合があるため、定期的なメンテナンスが必要。
- 木質系サイディング
天然木材を材料とした外壁材。
チェックポイント♪
※サイディングの場合 サイディングの貼替及び塗替えのみ可能
【メリット】
- 断熱性が高い
- 自然で高級感のある質感が得られる
- この世に1つしかないデザインになる
【デメリット】
- 価格が高い
- 劣化しやすい
- 水に弱い
※注意
観点としては、「耐水性に優れる」「耐天候性に優れる」
「種類・デザインが豊富」「品質が安定している」などが挙げられます。
- 樹脂系サイディング
塩化ビニール樹脂でつくられたサイディングボード。
チェックポイント♪
※サイディングの場合 サイディングの貼替及び塗替えのみ可能
【メリット】
- 耐久性に優れている
- シーリングの劣化を気にする必要が無い
- 軽量で建物に負担をかけにくい
【デメリット】
- 遮音性が低い
- 単色でカラーバリエーションが少ない
- 国内で扱える業者が少ない
※注意
日本ではまだシェアが少ないことから、樹脂系サイディングを扱える業者が少ない。
樹脂系サイディングは元々、アメリカやカナダなど自然環境の変化が激しい地域で
耐久性の高い外壁材として大変人気のある外壁材でしたが、日本での歴史はまだ浅く、
日本に合った外壁材なのかというのは、未知数。
そのためデザインやカラーバリエーションは日本での選択肢が少ないのも現状。
- モルタル
モルタルとは、セメント1に対して砂を3の割合で混ぜ、水を追加して練り込んだ建築材料を指す。
セメントは、石灰石や石膏を焼いて粉末にしたもの。最近では「防水セメント」といって、防水性に優れたモルタルも存在。
チェックポイント♪
※サイディングの貼付け及び塗替えが可能
【メリット】
- デザインの自由度が高く、意匠性に優れている
- 金属性の外装材みたいに熱くならない
- 耐火性、耐久性に優れている
【デメリット】
- 汚れが目立ちやすい
- ひび割れしやすい
- 熟練した職人が必要
※ポイント
モルタル外壁のメリット・デメリットついて解説しましたが、
他の外壁材の方が良いと感じる方が多いのではないでしょうか。
しかし、昨今ではひび割れを抑制する弾性の塗料や、汚れを軽減する塗料やコーティング剤がたくさん販売され、
ひび割れが入ってしまったとしても、適切な手入れやメンテナンスを行うことで半永久的に持たせることも可能になりました。
【外装仕上げの種類と工法】
外装仕上げには、大きく分けてモルタルなどの湿式工法の外壁下地材の上に、吹付タイル、リシン、スタッコなどを吹付ける吹付工法と、
サイディングなどの乾式法工にわかれます。
外壁にタイルを採用する場合も、モルタル下地の上に貼り付ける湿式工法とタイルを引掛けて貼る乾式工法があり、
乾式工法の外壁は、工事の工程が少なく工期短縮が図れ、基本的にはコストダウンにもつながります。
【コスト重視なら塗装仕上げ、性能・見た目はサイディング】
修繕するタイミングでの状態にもよりますが、基本的にはコスト面を重視するなら、塗装仕上げ。
「若者向けに外観をグレードアップしたい」など機能や見た目を重視される場合は、
デザインが豊富なサイディングという選択肢もあり、
例えば、モルタル外壁が経年劣化でひび割れや雨漏りが多発してしまっている場合、
窯業系サイディングを使用して、機能も見た目もアップさせることも可能!
【注意!メリットの少ない組み合わせも…】
どの外装材・外装仕上げも、それぞれ特徴があり、仕上がりのデザインも豊富です。
前途の通り、現在の外壁と同じ仕上げにしなければならないというルールはありません。
ただし、見た目ばかり重視してしまうとメリットが少なくなってしまうケースもあります。
例えば、窯業系サイディングからモルタル外壁に変更する場合、モルタルの方が平米あたりのコストが高く、
工事の工程も複雑になり、コストが膨れ上がります。またメンテナンスの手間もサイディングに比べてかかる為、
結果的にデメリットが多くなってしまいます。
モルタル外装は高級感もあり大変人気ですが、改修の際にはメリットとデメリットをしっかりと考える必要があります。
【まとめ】
いかがでしたか?用途や機能によってさまざまな種類があります。
既存の外壁材・仕上げ材によってメンテナンスのタイミングは異なりますが、
適切な塗り替えや補修を行わないでいると、雨漏りや建物自体の劣化につながる可能性があります。
外装材や外装仕上げは、マンションのイメージを左右する重要な要因の一つです。
皆さんの管理物件に、どんな外壁・外装仕上げの選択肢があるのか。
種類を知れば、選択肢が広がります!ご不明点があれば、是非マツミまでご連絡ください!
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