コンクリート剥落はなぜおこるのか?
—親兄弟の建物と思い塗らせていただきます—
★これが私たちの想いです★
親孝行し隊 サポートセンター 原 里恵です★
あいにくのお天気ですね(>_<)
本日は、コンクリート剥落はなぜ起こるのか
説明させていただきます♬
一番は,内部の鉄筋が腐食→膨張することです。
鉄が腐食して膨張することは,日常生活でも目にされているでしょう。ブツブツとあるのは,膨張しているためです。ブツブツ程度なら問題ないでしょうが,ある程度の範囲にもなれば,コンクリートを押し出して,ひび割れ,剥離・剥落に至ります。
鉄(鋼)は,大変腐食しやすい金属ですが,強いアルカリ性であるコンクリート中では腐食しません。
ただ,コンクリートのアルカリ性は時間と共に表面から低下し,やがて鉄筋は腐食し始めます。これを一般に中性化といいます。
その他,塩分があるとコンクリート中でも腐食します。塩分の原因は,材料(主に海砂),簡単には海からの塩分混じりの風や雨(飛来塩分といいます)などです。これを一般に塩害といいます。
塩害と中性化は,相互作用で(複合的に)大きな影響が出ることがあります。
また,電気的に鉄筋が腐食することや,ひび割れもある程度の幅になれば鉄筋の腐食に影響することがあります。これらも複合的に影響することがあります。
次に,アルカリ骨材反応という,「コンクリートの病気」があります。
これは,簡単にいえば,中の粗骨材がセメントの成分と反応して膨張し,このため,ひび割れをおこしたり,表面を押し出したりして(ポップアウトと言ったりします),後者の場合,直接,剥離・剥落につながることがあります。
寒冷地では,内部の水分凍結による膨張圧から,直接的(ここでは鉄筋の腐食とは関係ないという意味です)なひび割れ,剥離・剥落に至ることがあり,これを凍害といいます。また,希ですが,特殊な土壌環境下でも,ひび割れ,剥離・剥落を起こすことがあります。
一般には,中性化による鉄筋の腐食が最も多く,その他上記理由による鉄筋腐食,アルカリ骨材反応といったところではないでしょうか。
前のお答えにもありますが,中性化の進行には,鉄筋周囲(外側まで)のコンクリートの厚さ(かぶり厚さ)の影響が大きく,これが薄いと,予想外に早く腐食→膨張ひび割れ,剥離・剥落に至ることがあります。
特別の悪条件が無い限り,コンクリート建造物の寿命はかぶり厚さで決まるといわれる,逆にある程度の耐久性(共用期間)を確保するためにかぶり厚さが定められているのは,このような理由からです。