ちょっと待って!外壁タイルの落とし穴!? ~もう一度見直そうタイルが剥がれる原因と対策~
こんなこと思ったことありませんか?
うちの外壁タイルってもう15年以上経つのに綺麗だけど大丈夫なのかな?
普通、外壁塗装って10年から15年周期って言われるのに・・・
ちょっと待ってください!!
いくらタイル貼りだからと言って半永久的にもつ物ではありません。
立地や気候など周辺環境によって劣化の状況は変わりますし、目に見えなくても確実に建物も年を取ります。
何かあってからは遅いんです!
私たちはオーナー様の一番の理解者としてお困りごとにお役に立ちたいと思っています。
今回は
- 外壁素材の種類
- 外壁タイルは修繕費用が安い?
- 外壁タイルのメリット・デメリット
- タイルが剥離・浮いたらどうしたらいいの?
- タイルの修理って何するの?
そんなオーナー様のお悩みをご紹介します!
ところで皆さんのお持ちの物件の外壁は何かご存じですか?
サイディングボード?タイル貼り?モルタル?ALC?
今はオシャレなデザインの物や、高級感のあるものなどさまざまな種類があります
パット見た感じではサイディングやタイル貼りなどの区別もつかないものもあるので素人が見たら判別できないです。
「そんなこと知ってるよ~」と思われるオーナー様も多いと思いますが
今回は代表的なものだけをご紹介しますね!
①【外壁素材の種類】
☆サイディング
最近一番使われているのは窯業系サイディングではないでしょうか。RC造建築物以外では恐らく圧倒的にこの素材が多く使われています。
窯業系サイディングとはどういうものかというと、セメントを主原料に砂や水と混ぜて練り上げます。
それを型枠のようなもので成型して板状のものを作ります。
そして熱や高圧力を加え乾燥養生した後に塗装して出来上がりです。
なんかクッキーを作るみたいな感じですね。
サイディングは工場で作られる既製品なので、個々の品質が安定していて製品のバラつきは少ないです。
☆タイル
外壁で高級感を出すのはやはりタイルでしょう。
タイルには磁器質、せっ器質、陶器質と種類があります。
基本的に水分を吸収してしまう陶器質タイルは外壁には使っていません。
築年数の経過した場合でもタイル仕上の外壁は他のものよりも綺麗です。
そのため外壁塗装の出費は必要なくなるのです。
「外壁タイル」とは、石や土、粘土を約1,300度の高温で焼き固めたもの
高温で焼き固めた建材を並べて外壁を作るので、見た目に高級感があり、何より耐久性に優れている
ただ、タイルは「剥がれる」「ヒビ割れ」という短所もありますが・・・
☆ALC
ALCはコンクリート内に気泡を発生させて製作するコンクリートです。
「オートクレーブドライトウェイトコンクリート」
日本語訳別称で「発砲コンクリート」などと呼びます。
特徴はコンクリート内に気泡が存在するため、その分軽量な材料となります。
普通のコンクリートに比べて軽く、断熱効果が期待できます。
☆モルタル
そしてモルタル。主にセメントが主原料です。
セメントに砂と水を混ぜて作ります。
コンクリートから石を省いたものがモルタルとなります。
そしてモルタルは完成品ではなく現場で調合して、職人さんが直接塗りつける施工となります。
そのため既製品とは違い、品質にバラつきが出ることがあります。
お話しした4つが代表的なものです。
その中でも特に今回は「タイル」についてご紹介していきます。
②【外壁タイルは修繕費用が安い?】
外壁タイルは完全なメンテナンスフリーというわけではありませんが、他の外壁材に比べると費用は安いと思います。
外壁タイルは劣化しにくいため汚れが付きにくく、塗装の必要がないため、ランニングコストが少なく、メンテナンスは目地の補修程度で抑えられます。
他の外壁に比べると掃除などの手入れが少なくて済むのは魅力的ですよね。
ただ、目地の劣化を放置しておくとタイルの落下などにつながり大変危険ですので、この目地部分だけはしっかりとメンテナンスを行うことが重要です。
タイルそのものが劣化しない分、外壁タイルは他の外壁材と比べてもメンテナンスの費用が約半分となります。
③【外壁タイルのメリット・デメリット】
タイルの最大の魅力はやはりその見た目と耐久性に優れている点です。
タイルはガラスのように表面がキラキラと輝くものが多く、規則正しい並び方も相まって非常に高級な質感が得られるのが特長です。
外壁タイルの一番の魅力は、何と言っても「高級感」にあるでしょう。
特にサイディングと比べた時の重厚感、存在感は実物を見れば一目瞭然
他の外壁材にはない重厚感は、外壁タイルならではの魅力です。
衝撃に対する強さ、経年劣化への耐久性がより高いのがタイルです
ただタイルそのものは非常に頑丈なため、地震で壊れてしまうようなことは考えにくいのですが、問題は下地に用いられているモルタル。
モルタルは弾力性が低いため、地震で外壁に力がかかった際にそのエネルギーを吸収できず、タイルがはがれてしまうなどの外壁破損につながる可能性があります。
逆にタイルとタイルをつなぐ目地の部分。
目地はタイルとは異なり時間が経てば劣化してしまい、内部に水が浸入してしまう可能性があり、大変危険です。
タイルの目地が劣化したときに、メンテナンスをすれば、どちらの問題も解決されます。
④【タイルが浮いてる?!ヒビが入ったらどうしたら?】
「タイルとタイルの間にある目地が割れてきた」
「複数枚のタイルが面で剥がれかけてきた」
タイルにヒビ(クラック)が入れば見ればわかると思います。
でも浮いてるかって一目見てわかりますか?
多分ジーっと見ていてもプロじゃないと分からないと思います。
見た目には何の変化もない外壁タイル
「打診棒」という先端に金属の球が付いている専用の点検器具でタイル表面を撫でると、健全なタイルは「ガラガラ」と低い音が鳴るのに対し、不具合部のタイルは「カラカラ」と乾いた音が鳴ります。
接着剤が劣化してタイルが剥離してくると、「浮き」という症状が出ます。
ひどくなると一目で浮いているのが分かる状態になります。
ここまで症状が出ると、一刻も早く補修工事をしないといつタイルが剥離してもおかしくありません。
「マンションの外壁タイルの浮きは音でわかる」
タイルは太陽光を直接浴びるので、見た目にはわからなくても結構伸び縮み(伸縮)します。
膨張と収縮の差は決して大きくありませんが、何年もくりかえしていると接着剤の劣化につながり、放置しておくと突如として剥がれ落ちることがあります。
タイルの浮きや割れ、目地のひび割れなどの目視で確認できる損傷があったらメンテナンスのタイミングです。
- 【タイルの修理方法とは?】
じゃあ「はがれたら、また接着剤でつければよいのでは?」と思うかもしれませんが、そう簡単には行かないのです。
一定の範囲でタイルがはがれている場合は、ピンニング工法やアンカーピンニング工法を行います。
これは、タイルと下地の間にビスを打ちこみ、そのビスのすきまに樹脂を埋めこむことによって、タイル全体の剥離を防止する工事です。
この工事ならば、タイルをはがすこともなく補修工事を行えます。
タイルに亀裂(クラック)が入っている場合
欠け・ひび割れ・剥がれが起きているタイルは、部分的に新しいタイルに交換します。
古いタイルをサンダーなどの工具を使っていったん剥がし、コンクリートの「目粗し」を行って、モルタル接着剤とタイルが密着しやすい下地を作ります。
その後、剥がしていたタイルをモルタル接着剤で再び貼りつけ、目地部分にもモルタルを詰めて、見た目を整えて張替えは完了です。
【まとめ】
いかがでしたか?
「マンションの外壁タイルの浮きは音でわかる」
ただタイルの劣化は一番わかりにくいです。
万が一タイルが剥がれ落ちて通行人に、大切な人に当たってケガをしたら・・・
基本的にはオーナー様の責任になってしまいます。
見た目はキレイかもしれません。
「うちはまだ大丈夫」と思って落とし穴に落ちない内に
今一度、建物をよく見て不安に思ったら、マツミへご相談ください!
現地調査・見積依頼は「無料」でやらせてもらっていますので!
マツミでは、マンションの大規模修繕を多く手掛けた経験を基に、お客様の状況に応じて対応策を一緒に考えさせていただきます。オーナー様のご要望や既存の状態、環境に合わせ、親切丁寧にご説明をいたします!
ご相談のみでも結構です。お気軽にお問い合わせください。